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【宿なし弘文】 スティーブジョブズが傾倒した曹洞宗の禅僧

前から気になりつつも、俗っぽい内容かな、と後回しにしてた本を読んでみたら、引き込まれるように一気読み!

スティーブジョブスが10日に1回は深夜まで話し込み、自宅に住ませたこともあるほど惚れ込んだ曹洞宗の僧侶・乙川弘文さん。

すでに鬼籍に入ってる彼の人物像に迫る人生の回顧録です。

【宿なし弘文】 乙川弘文とは

「日本曹洞宗の明日を担う」とまで期待された若き僧侶は、なぜ故郷を捨て、アメリカに渡ったのか?
ある人は「あんなに優れた禅僧はいない」と激賞するが、「女にだらしない、酒浸りの男だった」と批判する人もいる。──彼はいったい何者だったのか?

京都大学大学院で仏教を学び、将来永平寺を背負うと期待されるほど優秀な僧侶でありながら、アメリカ・カルフォルニア州へ赴任。

そこで若きスティーブジョブズに出会い、彼に多大な影響を与えます。

永平寺では生涯不犯を誓う優等生だった彼は、アメリカに渡ってから2度の結婚と同棲、子供を5人持ちます。そして最後はスイスで末娘と溺死。

…経歴から普通じゃない感が半端ない。

インタビュー形式で進むストーリー

この本の何が楽しいってこのインタビューで弘文さんの人物像が2転3転としていくその様。

最初はすごい僧侶の方だったんだ…という印象から、インタビュアーがより弘文さんの身近な人になるほど、時間にもお金にも女性にもルーズで、、と印象がどんどん悪い方へと変わっていきます。

もしかしてこの人は破戒僧だったの?!と思ったタイミングで、今度はそのカリスマ性に強烈に惹かれる話の展開になり、最後はなんとも掴み所のない、作中では「雲のような人物」と評されてますが、まさにその通りの印象が残る人物として幕を閉じます。

「も、もっと弘文を知りたい、、」

読み終わった後に弘文さんの書籍がないかすぐに探しました。はい、見事にハマった。

しかし、残念ながら弘文さんが書いた書籍はなし。

「まことに禅の世界は、奇妙なところがあって、他宗派とちがって、傑出した僧侶ほど、表面に出ることをきらい、身をくらまして生きた」

ますます知りたくなる煩悩の私。

このカリスマ性が、当時アメリカに禅を広げ、人を魅了したのでしょう。続けて3回読み直しました。それくらい彼の人生に引き込まれた。当時のアメリカで女性にもすごくモテたそうです。

布教は「何を」伝えるかより「誰が」伝えるかが重要だとよくわからせてくれる本。弘文さんをアメリカに呼んだ鈴木僧侶がこれまたすごい方なのですが、脱線してしまうので割愛。

面白いのが、弘文さんのような破滅的なカリスマ性をもった人を評価しない僧侶の方も居て、現実社会の組織と同じ光景が見れます。

僧侶の世界も俗世も同じだと、良い意味で仏教のイメージが崩れました。

作中に登場するスティーブジョブズ

そもそも弘文さんが有名になったきっかけはジョブズ。

人嫌いで偏屈でながら天才的なセンスを持つ彼が「師と仰いだ日本人僧侶」としてアメリカで有名になりました。

人を人として扱わなかったジョブズが、弘文さんだけの言うことはよく聞き、特別扱いだったそうで。この本を読むとその惚れ込みっぷりが想像以上でした。

それにしてもジョブズの評判悪すぎw

性格にかなり問題があったことは知られてますが、宗教に対しても徹底してたんだなとある意味尊敬。敬意を示したのはあくまでも弘文さんだけで弟子には徹底した冷たさでした。

人からどう思われるかは気にせず自分の道を生きる強さも「禅」なのか。

天才と天才がアメリカで引き寄せられたのは偶然ではないだろうから、きっと生まれる前からのご縁があったのでしょう。すごいな~、、まさに神仏の世界。

あるがままに生きる難しさ

やっぱり、、あるがままの生き方は大変ねw周りの人が。

僧侶としては傑作だったけど、父親・夫としてはもう、ちょっと読むのが辛くなるようなお話ばかり。

よく言えば「男はつらいよの寅さん」みたいな感じだけど、寅さんは独身だったし、子供5人も居なかったし、お金がなく食べるのに困るようなトレーラーハウスでの生活で、普通の教育すら受けれない生育環境しか子供に用意出来なかったことは、うーん、と頭を傾げてしまいました。

いくら現実への対処力がないとしても、妻子供が困窮してるのは、一目でわかっただろうに。子供の頃から仏門にいると感覚が違うのだろうか。

釈迦も仏道を極めるために、家族を捨ててるから、宗教ってそういった一面もあるものなのかもしれません。うーん、だけど。

禅に興味がでた

私はお寺より神社派ですし、最近は教会にも足を運ぶようになり、日本的なものから少しづつ離れつつありました。

が、この本を読んでから「禅」に興味が湧きました。

空海さんもそうですが、死後も人々を魅了し、仏教に興味をもつきっかけを作る人って、死後もなお布教されてる。やっぱりすごい人は死んでもすごいんだな。

この本を読もうと思った日がちょうど、曹洞宗である麻布長谷寺に初詣に行った日だったので、時間がたっぷりある私に、仏様がおすすめしてくれたのかもしれません(笑)

思えば、お寺にいくと体調を崩すことが多かった私が、初めて癒されたのが曹洞宗のお寺「大雄山最乗寺」でした。

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今でも曹洞宗のお寺だけは特別で、豊川稲荷東京別院、麻布長谷寺、恐山菩提寺は私の大好きお寺トップ3。

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これからもご縁が続きますように。

まとめ

  • ジョブズが惚れ込んだ僧侶「乙川弘文」
  • インタビュー形式での回顧録
  • 禅に興味が出た

禅の本で面白いものがあったらまた紹介します~

ありのままに~♪とはなかなか人生いかないですが、心に信じられる何かを持つことはとても良いことだと思ってます。