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子なし夫婦の老後について考えさせられた【ある行旅死亡人の物語】

子供を作らない人生を選んだ私たち夫婦40代。もう今となっては欲しいと思っても無理な年齢に入りました。

子供が居たら居たで楽しかっただろうけど、今この人生に全く後悔はなし。多分今世では「子供を産まない」そう決めて生まれてきたのだろうな、と思います。それくらい執着がありません。

老後の不安に関しても子供が居ても居なくても一緒でしょ、と考えてる派。死に方は選べませぬ、天に任せるのみ。

そんな私ですが、自分の死について考えさせられる本と出会いました。

ある行旅死亡人の物語

所持金3400万円、右手の指は全て欠損、兵庫のアパートで謎の孤独死を遂げた身元不明女性の正体を1年かけて突き止めた記者の手記

ぐいぐい引き込まれて読み出したら止まらない本に久々に出会いました。口コミで「全ての謎が解けないから肩透かし」みたいに書いてる方もいましたが、だからこそのリアリティーでありそこに私はより深い闇を感じて読後の満足感は高まりました。

本の中で女性の若い頃の写真が複数掲載されてますが、とても美人で。アパートで人目を忍んで孤独死する老後を迎えるような方には見えないのです。若い頃働いていた職場でも「綺麗だったから」という理由で当時の人の記憶に残ってるような方。

そこからぷっつり消息が絶え遺体となり発見された時は、本名とは違う名前で働き、年金も受け取らず、保険証不要の闇歯医者にかかり、日々生活の形跡を残さぬようひっそり40年近くアパートで一人暮らしてました。しかもアパートの契約者はこれまた住民票のない謎の男性。

遺品に北朝鮮を彷彿させるネックレスに謎の数字の刻印、それからウォン紙幣が部屋から出てくる辺りはちょっと、、うーん、工作員との関係をどうしても想像しちゃいましたが、

読み終わった後「自分とは無縁の人生」とは思えなんだ。

人生死ぬまでわからない

人って些細なきっかけで、人生が180度がらりと変わってしまうこと、あると思うのです。私も今は「奥さん」として夫と都内で暮らしてるけど、死ぬ時は一人で身元不明者として発見されることがあるかもしれない、そんな一つの未来を想像させてくれた本でした。久々に日常の中で忘れてる感覚を揺り動かして貰いました。

本の中でこの女性の本名と出身、親族まで辿り着くので、興味ある方は是非手に取ってみてください。3400万という大金が突然遺産として入ってくる人生の数奇さよ。

人との繋がりとは

人との繋がりに異常に執着してる方って、一人でとても苦労した記憶を魂がもってる方なのかもしれませんね。逆に私みたいなタイプは人との繋がりで苦労した記憶を魂が持ってて。

逃げる人と追いかける人。それもまた人生。

もっとライトに老後の実話を楽しく読めるのがこちら

「上流」ってのがミソで普段知りえない世界が見れてこれはこれで楽しかったです。人生死ぬまでわからん。

まとめ

  • 子なし夫婦の老後について考えてみた
  • 死に方は選べない
  • 人との繋がり方も人それぞれ

死に感する本はたまに読むと人生の良いスパイスになります。